Herman Miller A Way of Living P.471 |
さあここで問題です。
このオフィスチェアはなんでしょうか。
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ヒントはこのブログをご覧の皆さんだったら絶対に知っているあのオフィスチェアのプロトタイプです。
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答えがわかりました?
正解は「アーロンチェア」のプロトタイプでした。
いやほんとです。
本当にアーロンチェアのプロトタイプです。
アーロン要素が一個もないです。
ここからプロトタイプがいくつも作られていき、背と座のメッシュ状の素材にしたアーロンチェアが考えられました。
デザイナーであるドン・チャドウィックさんとビル・スタンフさんの革新的なアイデアです。
しかし、この時代、背も座もメッシュ素材の製品化したオフィスチェアは存在しておらず、あまりにも斬新すぎたためにハーマンミラー社のマーケティング部から”待った”がかかりました。
Herman Miller A Way of Living P.472 |
メッシュを発売しても売れないだろうと、もっと重厚なオフィスチェアが市場には求められているということで考えられたのがこの革張りアーロンチェアです。
もうすっごいですね。
ただハーマンミラー社らしいです。このままが当時のハーマンミラー社といった印象です。
これはこれで格好良いです。
けど、社長はジョージ・ネルソンさんの教えに従いデザイナーの意志を優先することでメッシュ素材のアーロンチェアを発売することになりました。
「マーケットがある」と。
Herman Miller A Way of Living P.472 |
そうして1993年にはほとんど製品版とも言えるアーロンチェアが出来上がりました。
これでもプロトタイプですがもうほとんどアーロンチェアですね。
そこからリマスタードの発売までの23年間で世界で750万台以上を販売した実績を持つ名実ともに最高のオフィスチェアの地位に君臨しました。
もしメッシュ素材にしなかったらそうはならなかったもしれませんし、今のオフィスデザインも違ったものになったかもしれません。
オフィスチェアはアーロンチェア前とアーロンチェア後で一気に変わりました。
それほどまでに影響力も強いデザインです。
面白いものですよね、試行錯誤があって辿りつく完成です。
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