3本脚の椅子には3本脚の理由があります



ハーマンミラー社から発売する前の初期イームズプライウッドチェアには3本脚がありました。
これは前脚が1本になっていますね。

単純に資材を少なくしたデザインという意味もあるのでしょうが、3本脚の椅子には3本脚なりの理論がありまして、人が座った状態になれば人間の足を2本足して合計5本脚になるから安定するというものです。

この理論はアーネ・ヤコブセンさんのアントチェアでも言っていたことですね。(アントチェアの方がイームズプライウッドチェアより後のデザインです)
だから存命中は4本脚のデザインにしず、死後に4本脚が製品化されました。

ハンス・J・ウェグナーさんもそのままスリーレッグドチェアというものがありますね。

ということで3本脚の椅子が昔はわりとありました。


最近はどうしてそういった3本脚の椅子が少ないかというと答えは簡単ですね。やっぱり安定感が若干薄いからです。

椅子にぶつかった時に倒れちゃいますからね。


逆に後足が1本の3本脚のプライウッドチェアもあるのですが、あれは座っていても完全に転倒してしまうリスクがあるので現代では難しいでしょう。当時だって製品化されていませんし。
座っていたら後ろに倒れちゃうんですから怖すぎます。
ウェグナーさんの椅子で現在もありますけど、あれは重心が低く構造的に安定するからです。


ということで、椅子の脚の本数の話でした。


3本脚がデザイン的に美しいと感じるとかそういったことはまた別の話ですね。見た目の好みはありますから。


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