使い込まれたイームズラウンジチェアと現行を比べた写真も


せっかくなのでもう一回イームズハウス展というかイームズ関係のネタで更新して良いですか?
まあダメって言われても更新するですけどね。



ものすごい味わい深いですね。 (ここで展示している物です https://blog.casestudynagoya.jp/2019/05/blog-post_11.html

これは建築家の清家清さんが「続私の家」で使用されたイームズラウンジチェアとオットマンです。
息子である経済学者の清家篤さんが所有している物だそうです。

「続私の家」は1970年に竣工していますので、ということは1970年ぐらいのイームズラウンジチェアでしょうか・・・?当時の新品なのか、それとも誰かの物を譲り受けたのかまではわかりませんが、とにかく長年時間が経った使い込まれたイームズラウンジチェアです。


ところで1970年にハーマンミラー製品が日本で流通していたかというと・・・ちゃんと正式に販売がされていました。
1964年に伊勢丹さんの子会社としてハーマンミラー家具販売会社が設立されており、そこから現在のハーマンミラージャパンさんまで続く長い歴史が日本でもあります。
当時の状況は私にはまったくわかりませんけど、少なくともイームズラウンジチェアは当時からある程度ハイクラスのラウンジチェアだったはずです。


閑話休題。


写真をここで載せた理由はとにかく格好良いから。
そして、使い込んだ状態のイームズラウンジチェアを見てもらいたかったからです。


 
正直レザー部分は結構ボロリンチョなことになっていますが、でも座れると思います。まだいけるのではないでしょうか。むしろこのこれが経年変化として格好良い。

皆さんが使っているイームズラウンジチェアもここまで素敵になると良いですね。
さすがに5~60年も経っているとメンテナンスをしていても牛革に限界は来てしまうでしょうが、それでもこの状態がまた魅力と考えるとそれも良し。

このラウンジチェアも最初は新品なはずですからね。
何十年も使い続けてこうなったのならそれはそれはロマンです。それを自分の手で作り上げられたのならもうまさに一生モノです。

実際には壊れた部分は修理しながらですけどね。



よく私が言うしここでも書いたことがある”イームズラウンジチェアの合板の積層数は年代ごとに増えていっている”ということがよくわかりますね。

上がヴィンテージ、下が最新の現行品です。今の方が合板がぶ厚くなっています。これは耐久性のアップのためです。だから現行品の方が頑丈になっています。

ヴィンテージの物はどうしても合板が薄くて割れてしまっている物を何度も見かけたことがあります。
デザインは損なわずに変えるべきところはこうして変えています。

まさに先日のイームズハウスの修繕をすることでオリジナルと変わってしまう部分についての意見と同じです。

チャールズ・イームズさんによると「変えたとしてもそれが良くなるのであればOK」です。





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